ビクター社内インディーズレーベル ショートヒストリー
レコード会社でアーティストの発掘をするのはレーベルのA&Rがイニシアチブを握るものが通例だが、彼らだけで「新たな才能」の卵から「将来の黄金」を見つけ出すのは簡単ではない。
そこで、多くの才能と出会うために新人発掘専門部隊の出番となる。
全国に拠点を持ちながら、多くのネットワークを駆使し、ライブハウス巡り、イベンターや音楽専門学校からの紹介、またはオーディションでの発掘などその手法は多岐にわたる。1980年代末、ビクターではAD(アーティストディベロップメント)開発室がその役目を担っていた。
今でこそ動画サイトやSNS、サブスクリプションで認知を上げていく手法が当たり前だが、そうなる前は、インディ・アーティストの先物買いをしたがるミュージックラバーやライブ会場での販売を目的としたカセット(!)やCDのリリースが当たり前。CDショップもインディ・レーベルを扱う大型店や専門店が全国各地に増えつつあった。
そこで1990年、AD開発室の中にAja RECORDSという名前のインディ・レーベルが立ち上がり、2000年以降はさらにcolla disc、SaaS Recordingsという別コンセプトのレーベルが加わってアーティストの作品をリリース、ハードなロックバンドからシンガーソングライター、ダンスミュージックまで様々なジャンルの作品を世に出すチャレンジを続け、その中にはのちに活動をメジャーレーベルに移し人気を博したアーティストや、現在もヒット曲を量産しているクリエーターも数多く含まれる。
この流れの延長として2004年10月、インディーズのフットワークの軽さとメジャーのプロモーション・マーケティングなど両方の良い面に着目し、独自のスタイルでメジャーレーベルとして運営を行いながら新人開発とヒット化を目指す新レーベル「BabeStar”(ベイブスター)」を設立。そして更なる発展形として2009年にはメジャーレーベルFlyingStar Recordsへ移行していくことになる。
現在、上記のレーベルはその役割を終え休止しているが、新人発掘や新しいアーティストのリリースセクションは形を変えつつ積極的に活動を継続中。
今回は当時リリースされたAja recordsとSaaS Recordings からリリースされたCDアルバムのうち未配信だった作品を一部リリースすることとなった。
アーティスト&作品情報
risa
85年生まれ。高校生の頃から名古屋ハートランドスタジオやストリートでライブ活動を開始。
2作目「ハナトヒカリ」はStereo fabrication of youth江口亮氏によるプロデュース作品。
非凡な歌唱力とリリックが光る作品。
『ソラ』SaaS Recordings
<プレイリスト>
『ハナトヒカリ』Aja records
<プレイリスト>
the rook
90年代名古屋ElectricLadyLandで人気を博したJACK•A•NAPESのカリスマ的ボーカル、アタケが中心となって結成。
ブリティッシュにインスパイアされた前衛的なサウンドメイクが話題となった作品。
『Woman&Mensoul 』Aja records
<プレイリスト>
The GUERILLA
名古屋ElectricLadyLandを中心に「カラテカレーベル」主宰として積極的にライブ活動していたThe GUERILLA。
ライブのキラーチューンを集約した本作は「この音に撃たれ速やかにコウフクせよ」というオビコピー通りの名盤。
『ホフクゼンシン』Aja records
<プレイリスト>
Life
名古屋ハートランドスタジオを拠点に活動していたLife。
そのバンド名が示す日常の空気や空虚感を綴った作品と、ワンアンドオンリーの川端芽久美のボーカルが相まって高い評価を得た。
「harl full」リリースをきっかけに、2002年ビクターエンタテインメントよりメジャーデビュー。
『half full』SaaS Recordings
<プレイリスト>