プレイリスト連動 ご当地歌謡の世界 北陸篇
旅に出たくなるプレイリスト“ご当地歌謡の世界”第三弾。
日本海、雪、数々の名湯…。大人の恋、秘めたロマンが似合う北陸。
石川、富山、福井、北陸三県のご当地歌謡を紹介。
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哀しみ本線 日本海
森 昌子
作詞:荒木とよひさ 作曲:浜圭介 編曲:竜崎孝路
1981年7月発売シングル(キャニオン)
森昌子37枚目のシングル。森はこの年の紅白歌合戦でトリを務め、この曲を歌唱。冬の日本海を舞台に別れた恋人への問いかけが悲しく響く。かつては大阪-青森間を結ぶ特急「日本海」が運行していた。
海に降る雪
長山洋子
作詞:水木かおる 作曲:南郷 孝 編曲:杉村俊博
1993年6月発売シングル(ビクター)
長山洋子、通算19枚目、演歌転向後2枚目のシングル。明確に特定の場所が歌われているわけではないが、海に降っては消える雪の様子は冬の日本海をイメージさせる。情念の込められた、この歌で、長山の演歌歌手としての地位が確立されたと言ってもよいだろう。
北陸ロマン
谷村新司
作詞・作曲:谷村新司
2015年3月発売シングル(ユニバーサルミュージック)(配信)
JR西日本CMソング、北陸新幹線金沢開業記念キャンペーンソング。“大人に変わったら日本海に逢いたくなる、日本海に抱かれたくなる”といったフレーズは旅へと誘うキャンペーンソングとして見事といいほかない。谷村は他にも「いい日旅立ち」「三都物語」といった国鉄・JRのCMソング手掛けており、旅の浪漫を描かせたら右に出る者はない存在といえよう。
北陸の女
青江三奈
作詞:山口あかり 作曲:馬飼野俊一
1972年7月発売LPレコード「女の望郷 沖縄から北海道まで」に収録(ビクター)
ご当地歌謡の女王=青江三奈の隠れた名曲のひとつ。“北陸の海”“古い城跡”といった情景とともに忍び隠れて逢う恋、哀しい女の“さだめ”が歌われる。唯一無二のハスキーボイスが得も言われぬ哀愁を帯び悲恋を描く。
能登半島
石川さゆり
作詞:阿久悠 作曲:三木たかし
1977年5月発売シングル(コロムビア)
「津軽半島・冬景色」に続く、石川さゆり16枚目のシングル。北陸ご当地ソングはどちらかというと冬の歌が多い中、5月発売のこの歌では“夏から秋への能登半島”と歌われている。好きな人を訪ね、能登半島へ旅する女心が描かれる。発売から26年後の2003年石川はこの「能登半島」を紅白歌合戦で初歌唱。
加賀の女
北島三郎
作詞:星野哲郎 作曲: 島津伸男
1969年7月発売シングル(クラウン)
函館の女(1965年)、尾道の女(1966年)、博多の女(1967年)、薩摩の女(1968年)に続く、“女(ひと)”シリーズ第4弾。発売同年の紅白歌合戦でも歌唱。“香林坊”“天神橋”“加賀宝生”が歌詞にも登場する金沢ご当地ソングの代表格。
金沢の雨
城之内早苗
作詞:秋元 康 作曲:見岳 章
1987年10月発売シングル(CBSソニー)
“おニャン子クラブ”唯一の演歌歌手、城之内早苗3枚目のシングル。作詞は“おニャン子クラブ”育ての親、秋元康が担当。好きな人を忘れるために、ひとり金沢を旅する乙女の気持ちがしっとりと、されど心地よい清涼感をともなって歌われる秀曲。
能登路の雨
青江三奈
作詞:吉川静夫 作曲:渡久地 政信 編曲:寺岡真三
1972年7月発売LPレコード「女の望郷 沖縄から北海道まで」~1972年10月に 「日本列島・みなと町」A面/「能登路の雨」B面をシングル・カット(ビクター)
“海の匂いの 能登の雨”“輪島 七尾の 能登の雨”と歌われる。夢も散り、恋にやぶれ、独り身となった女の哀れを青江が情念を込めて歌う。
能登はいらんかね
坂本冬美
作詞:岸元克己 作曲:猪俣公章 編曲:京 建輔
1990年5月発売シングル(東芝EMI)
同年、紅白歌合戦にて歌唱。酒好きにはたまらない土地、酒処として名高い能登の魅力が歌われる。“酒”讃歌として多くの人の共感を得て人気曲に。能登輪島市に伝わる御陣乗太鼓も歌詞に登場する。
風の盆恋歌
石川さゆり
作詞:なかにし礼 作曲:三木たかし 編曲:若草 恵
1989年6月発売シングル(コロムビア)
同年、紅白歌合戦にて歌唱。高橋治の恋愛小説“風の盆恋歌”がモチーフになっている。同名の小説、テレビドラマとともに現在の“風の盆”人気を決定づけたといえよう。幽玄な祭り“越中おわら風の盆”を題材にしながら激しい恋心が歌われる人気曲。。
風の盆
BUZZ
作詞:髙橋掬太郎 作作詞:村上 彰 作曲:渋谷 毅 編曲:松任谷 正隆
1980年8月発売シングル(キング)
デビュー曲「ケンとメリー〜愛と風のように〜」で人気を博したBUZZ、12枚目のシングル。“坂道”“石垣”“月のあかり”といった言葉を使いながら、BUZZの透明感のあるハーモニーも相俟って“風の盆”の雰囲気を巧みに表現。刹那的な恋が美しく描かれている。
越中おわら節
加賀山 昭
富山県民謡
1990年8月発売(ビクター)
“風の盆”を語る上で欠かすことのできない「越中おわら節」を名人=加賀山昭の歌唱で。胡弓の響きと伸びやかな歌声が見事にマッチ。本物の“風の盆”そのもの。「おわら節」の名演といえよう。
こきりこ
ボニージャックス
富山県民謡 編曲:神保正明
1979年4月発売アルバム「旅情」に収録(ビクター)
もっとも有名な富山県民謡「こきりこ節」をポップス調にアレンジ、人気コーラスグループのボニージャックスが歌唱。神保正明のアレンジがこの上なく美しくボニージャックスのコーラスワークが最大限に生かされている。
毒消しゃいらんかね
宮城まり子
作詞・作曲・編曲:三木鶏郎
1953年発売SP盤(ビクター)
NHKの『 ユーモア劇場 』で 楠トシエ が歌った楽曲を宮城まり子が吹き込みレコード発売。昭和の時代では一般的だった薬の行商の女性がテーマで、三木鶏郎の作・編曲によるコミカルな楽曲はお茶の間で愛された。
越前恋歌
香西かおり
作詞:秋 浩二 作曲:伊藤雪彦 編曲:馬場 良
1994年12月発売シングル(ポリドール)
香西かおり通算10枚目のシングル。日本海、若狭湾に臨む越前岬が舞台。帰らぬ恋と知りながら、想い出を抱き旅を続ける女性の切ない思いが歌われている。
越前竹人形かぞえ唄
チェリッシュ、東京放送児童合唱団
作詞:寺山修司 作曲:たきのえいじ 編曲:神保正明
1977年11月発売アルバム「昭和わらべ唄」に収録(ビクター)
アルバム「昭和わらべ唄」では古くから伝わる“わらべ唄”をモチーフに寺山修司が全曲を作詞、田中未知、岸本健介、たきのえいじ、荒木とよひさ等の作曲家陣とともに新たな“わらべ歌”を作り上げ、チェリッシュが歌唱した。昭和52年芸術祭参加作品。“越前竹人形”は福井県の郷土玩具、1994年に福井県の郷土工芸品に指定された。
越前竹人形
島倉千代子
作詞:西沢 爽 作曲:土田啓四郎
1973年発売シングル(コロムビア)
TBS昼のドラマ「越前竹人形」主題歌。ドラマの原作は水上勉の小説「越前竹人形」で武生市の竹細工師の家を中心に悲劇的な人間模様が描かれる。このドラマ主題歌では登場人物、玉枝の哀しい心情が歌われた。
若狭恋唄
青江三奈
作詞:水上 勉 作曲:小山恭弘
1975年発売アルバム「女の情を唄う」に収録(ビクター)
作詞は前出の小説「越前竹人形」の作者でもある福井県生まれの水上勉。水上の詞には彼の小説同様、深い情念が宿っており、他の歌謡曲とは一線を画した文学的な悲哀を帯びた独特な世界観を紡ぎ出している。
鯖江音頭
曽根史郎、神楽坂浮子
作詞:福井県民謡/補作詞:吉川静夫 作曲:杵屋松三 編曲:大村能章
1961年発売(ビクター)
現在では“めがねのまち”として知られる福井県鯖江市。その鯖江の芸妓の間で歌われてきたのが鯖江音頭。ここでご紹介するのは1961年に発売された、当時の国民的人気歌手、曽根史郎と東京・深川生まれの芸者歌手、神楽坂浮子のデュエット。
北陸音頭
小唄勝太郎、三島一声
作詞:西条八十 作曲:中山晋平
1934年11月SP盤発売(ビクター)
1932年にレコード発売された丸ノ内音頭(のちの東京音頭)の好評を受け、同じメロディーのご当地ヴァージョンが数多く作られた。詞・曲は東京音頭と同じ、西条八十/中山晋平コンビ。「北陸音頭」では日本海、新潟・佐渡ヶ島、加賀(石川)、福井、越中富山と日本海に面した4県の様子が歌われている
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